司法書士事務所の一日~司法書士と司法書士事務員の仕事~
さくやま司法書士事務所の事務です。当事務所のサイトやコラムをご覧いただき、ありがとうございます。
司法書士の仕事については、よく説明されますが、
司法書士事務所って事務員も含め、仕事として具体的に何をしているのか?
一日がどんなふうに過ぎるのか?
ということについては、あまり具体的に説明していることがないように思ったので少し書いてみたいと思います。
※あくまで私が、今の事務所でやっていることや、司法書士事務所に数年間勤務してみて体験したこと、見てきたこと、感じたことになりますので、個人の感想によるところが多いです。その点はご了承ください。
まず司法書士は、お客様との面談を事務所やお客様のご自宅で行っています。当事務所は、相続の面談が多いですが、不動産の決済(売買)が多い事務所なのか、会社の登記が多い事務所なのか、裁判が多い事務所なのか、後見が多い事務所なのか、相談の内容は事務所によって様々かと思います。
不動産を売買するお客様の現場(決済)立会などに出かけた場合、数時間戻ってこないので、司法書士は事務所にいないことが多いと思います。高速や新幹線で県外に行くこともあります。
事務所にいるときは、登記申請書や、司法書士会の会務の書類作成などをしています。コロナ禍で面前でのやり取りが減っているので、電話やメール、郵送でのやり取りがとても多いです。お客様はもちろん、士業の方や、不動産屋さんや、銀行さん。電話をしていない日はありません。
割とフットワークの軽さが求められる仕事じゃないかなという気がしますので、司法書士を目指している方は、車の運転はできたほうがよいのではないかなと思います。試験勉強もあるのに、大変ですが・・・
事務員さんは『補助者』と呼ばれます。名刺とは別に補助者証というものが司法書士会から発行されて、○○事務所の事務員です、ということで動きます。
補助者さんのお仕事は主に
電話、来客応対、事務所の掃除など
経理や総務
書類作成(相続手続・登記申請など)
法務局への申請書類提出・登記完了後の書類の受領
役所への届出や書類受領
遺言作成の立会
書類のお届けやお預かり
このような感じかなと思います。
私のとある一日を具体的に書いてみると
8:45 | 出勤、掃除 |
9:00 | メールの確認・返信 |
9:10 | 相続、相関図の作成 |
10:30~13:30 | 後見、市役所・銀行へ届出(徒歩) |
13:30~14:30 | 休憩 |
14:30 | 相続放棄の申立準備(上申書作成) |
15:30 | 法務局へ(車) 申請書類の提出、登記完了後の書類の回収 |
16:00 | 経費精算、書類整理、翌日の準備 |
16:30 | 勤務終了 |
こんな感じになります。
補助者さんがどこまでを任されるかは事務所それぞれだと思いますが、9割がた、裁判所、不動産屋、銀行、郵便局、公証人役場、役所などへの外出か、書類作成ではないかと思います。当事務所であれば、登記の申請書を作ったり、遺言書の案を作ったり、相続放棄の準備をしたり、登記完了後の書類をまとめたりしています。少人数制の事務所が多いと思うので、書類を作りながら電話や来客応対をし、お金の計算もやり、掃除もやり、外回りもやるという感じです。多分どこも暇ではないです。ドラマなどでは、お菓子を食べながら談笑していたりしますが、そんなことはありません笑
補助者として働く場合、特別な資格は要しないところが多いと思いますが、遠くの法務局へ申請に行ったりすることはあるので、大都市でない限り、補助者さんも車の運転はほぼ必須ではないかと思います。突然「○○行って!」みたいな指令が出ることがあります。(求人の応募要件などには運転免許と書いてあるところとないところがあるように思いますが・・・)
まだまだマイナーな司法書士業界の中身をちょっと知っていただけたら嬉しいなぁと思って書きました!
司法書士になりたい!という方、司法書士の事務所で事務の仕事がしたい!という方などにも、司法書士事務所の雰囲気が少しでも参考になれば幸いです。